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初期う蝕の虫歯
初期の虫歯は、白濁した斑点として見えることがあります。この段階では、虫歯菌の影響が限定的なため、歯を削らずに、クリーニングやフッ素塗布などの予防処置で経過観察することが可能です。定期的な管理により、虫歯の進行を食い止められる可能性があります。
虫歯・根管治療
できるだけ削らず、残す治療を
私たちの口腔内は、数百種類の細菌が住んでいると言われており、そのバランスを保ちながら共存しています。しかし、免疫力の低下や磨き残しによる食べかすなどがあると、虫歯の原因となるミュータンス菌の活動が活発になります。糖から作られる酸や細菌の増殖が、歯の再石灰化のスピードを上回ると、虫歯として歯が少しずつ溶けていくのです。初期の段階で治療できれば、すぐに歯の機能を回復できますが、虫歯が進行していると歯を大きく削らなければならず、最悪の場合は抜歯が必要な症例もあります。
虫歯の進行
エナメル質の虫歯
虫歯が進行し、エナメル質が溶け始めると、歯の表面に小さな穴が開きます。この段階では、虫歯を除去し、適切な詰め物で修復する必要があります。症例によっては、詰め物を行わず、定期的な観察を行うこともありますが、基本的には早期の処置が推奨されます。
象牙質まで達した虫歯
虫歯が象牙質まで到達すると、神経に近い部位まで細菌が侵入します。象牙質は神経との距離が近いため、温度変化などの刺激で痛みを感じやすくなるのが特徴です。この段階では、虫歯を除去し、適切な詰め物や被せ物で歯を保護しなければなりません。症状によっては、神経の除去（抜髄）が必要になるケースもあります。
神経まで達した虫歯
虫歯が神経まで到達すると、激しい痛みを伴います。歯の根尖部に膿が溜まり、口臭の原因にもなります。この段階では、根管治療が必要です。感染した神経組織を取り除き、根管を徹底的に洗浄・消毒した後、特殊な材料で根管を封鎖します。最後に、適切な被せ物を装着して治療が完了します。
歯の根しか残っていない状態
虫歯が歯の大部分を占めるまで進行すると、歯の保存が困難になります。特に、根尖部に膿が溜まっている場合は、周囲の骨や歯に悪影響を及ぼすリスクが高くなります。このような重度の虫歯では、抜歯が検討されます。抜歯後は、部分入れ歯やブリッジ、インプラントなどの補綴治療が必要になります。
当院の主な治療内容
保険診療をメインに、虫歯の治療はもちろんのこと歯周病や入れ歯など幅広く適用しています。
また、歯とお口のトラブルの早期発見・治療や歯石除去などのクリーニング、正しい歯磨きの指導や予防を行います。
口腔内カメラを使って現状をわかりやすく説明し、痛みの少ない適切な処理で、腔内環境を改善し、虫歯になりにくくしていきます。
必要最低限しか歯を削らない「ダイレクトボンディング」
ダイレクトボンディングは、数種類の歯科用プラスチックを患部に盛り付けていき、歯の色や形を整える治療法です。通常の被せ物や詰め物を用いた治療に比べて、歯を削る量を抑えられます。さまざまな色調のプラスチックを組み合わせ、より天然歯の見た目やご自身の歯の色に合わせた自然さを再現できるようになりました。
- 治療期間・回数
- 1日・1~2回
Merit
メリット
- 必要最低限しか削らない
- 治療はその日に終わる
- 修理が比較的簡単に行うことができる
- 被せ物や詰め物に比べて安価である
- 削れたり欠けたりしてくれる
Demerit
デメリット
- 欠けたり壊れたり外れたりする
- 何年かすると変色する
- 適応が限られる
- 全てに有効ではありません
※歯ぎしり・食いしばりの方、咬合力が強い方、噛み合わせが不安定な方
| 事前相談 | ¥3,300（税込） |
|---|---|
| 前歯（小） | ¥11,000（税込） |
| 前歯（大） | ¥16,500（税込） |
| 前歯（破折・正中離開） | ¥27,500（税込） |
| 小臼歯（小） | ¥16,500（税込） |
| 小臼歯（大） | ¥22,000（税込） |
| 大臼歯（小） | ¥16,500（税込） |
| 大臼歯（大） | ¥27,500（税込） |
できる限り削らない「ドッグスベストセメント」
ドッグスベストセメントは、ミネラル成分を含んだ歯科用の特殊なセメントです。これを患部に塗ると虫歯菌を殺菌する効果に加え、ミネラル成分による歯の再石灰化が期待でき、歯をできるだけ削らずに、自然治癒力を生かした虫歯治療が可能になりました。セメントはさまざまなミネラルからできており、患者様の身体にも優しく、安心して受けていただける治療法です。
- 治療期間・回数
- 1日・1~2回
Merit
メリット
- 治療自体に痛い処置が少ない（麻酔等を使わない）
- 歯の寿命が短くならない
- 健康な歯質が残せる
- 神経を抜くリスクが減る
- 治療回数が少なくなる（通院は1～2回程度で完了）
- 体に優しい素材しか使わないため、副作用がほとんどない
- お子様、お年寄り、妊娠中の方でも治療ができる
Demerit
デメリット
- 歯を全く削らないわけではない
- 金属アレルギーの方によっては適さないケースがある
- 保険適用外のため自費診療となる
| ドッグスベストセメント | ¥16,500（税込） |
|---|---|
| ドッグスベストセメント（予防） | ¥3,300（税込） |
保険診療
健康保険証をお持ちの患者様は、どなたでも保険診療の範囲内での治療が可能です。年齢に応じた一定の自己負担割合の金額で治療を受けられるため、治療費を抑えられます。しかし、治療法や使える歯科素材が限定されており、患者様の症例によっては十分な治療を受けられず、自費治療の検討が必要なときもあります。
コンポジットレジン
コンポジットレジンは、歯科用のプラスチックです。色合いも白く、被せ物や詰め物にしても治療した場所が目立ちにくく、自然な見た目に仕上がります。
メタル（銀歯）
金銀パラジウム合金という金属を使用し、被せ物や詰め物を作製します。噛む力の強さなどによっては、レジンよりもメタルのほうが適している症例もあります。
CAD／CAM冠
専用のマシンがハイブリッドセラミックのブロックを、CAD/CAMシステムによって設計した形通りに削り出します。作製のすべてを院内で完結でき、高品質ながら低価格と治療期間の短縮を実現しました。
根管治療とは
歯の内部には、神経や毛細血管が集まる、根管と呼ばれる細い管が通っています。虫歯菌などが根管に入ると強烈な痛みを引き起こし、細菌を除去する根管治療を行わなければなりません。歯の神経を抜く必要がありますが、ご自身の歯を残して虫歯の悪化を防ぐことにもつながります。精密な治療を心がけ、治療後の再感染防止に努めております。
根管治療のメリット・デメリット
Merit
メリット
- 虫歯が進行していても、ご自身の歯を残せる期待が高まります
- 虫歯菌に感染した神経を取り除くので、歯の痛みがなくなります
- 炎症の悪化や膿の発生を防ぎます
- 虫歯の再発防止につながります
- 周囲の健康な歯に悪影響が及ぶリスクが減ります
Demerit
デメリット
- 歯を大きく削る必要があり、天然歯よりも歯の耐久性が劣ります
- 根管治療が難しいケースの症例もあります
- 複数回の治療が必要なので、治療期間が比較的長くなってしまいます
訪問歯科診療
当クリニックでは来院が困難な患者様を対象に、歯科医師や歯科衛生士がご自宅を訪問して診療を行う、「訪問歯科診療」を行っております。ご自宅や介護施設で介護中の方、寝たきりの方、足腰が弱く歩行困難な方など、患者様のさまざまなご事情に配慮しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
虫歯・根管治療の
よくある質問
- 歯の表面の溝が茶色になっていますが歯医者に行った方がいいですか？
- 着色汚れか虫歯の可能性があります。奥歯の溝は見えづらく自分で判断がつきにくいので歯医者にいって見てもらいましょう。
- 虫歯と診断されました。痛みがなくても治療しないといけないのでしょうか？
- 基本的には早めに治療した方が歯に対する侵襲が少なくなるため良い結果になることが多いです。早めの処置をおすすめします。
- 根管治療中に痛みはありますか？
- 痛みが出る場合があります。強い痛み、痛みが続くようなら見てもらいましょう。
- 歯の神経の治療をした後に気を付けることはありますか？
- 治療中は噛むと痛みが出ることがあるのであまり、使わないでください。